○加工効果
金属表面の酸化スケールを除去することにより、後工程(旋盤・研磨等)の酸化スケール剥離を抑え加工効率の向上につながる。 また、投射材を打ちつけ金属表面に凹凸を作ることにより、油だまりの効果向上・塗装時の下地処理となり、剥離の抑制をねらう。
○採用例
金属熱処理製品全般(ガス浸炭焼き入れ・調質焼き入れ等)・浸炭処理時の浸炭防止部分、浸炭防止剤の除去。 各金属加工(熱処理・金属メッキ・パーカ処理等)専用治具の異物除去。
- 対象物にキズを付ける
- 鍍金や塗装の下地処理に使用します。
デジタルカメラや携帯電話、音楽端末などに使用され、これらの表面はツルツルしていて輝いていますが、実は製造途上では傷だらけの状態です。不規則に傷がつくので そのままの綺麗な状態で加工することは不可能です。そこで一度ショットブラストマシンによって表面を均一にあらす(均一な傷をつけていく)という加工で、商品として綺麗に仕上げることが可能になるのです。もちろん端面のバリを除去することも可能です。 - 対象物の表面を洗浄する
- 錆びや塗装、異物、溶接の焼けを取ります。 ワークに研磨材を吹き付け、表面に付着している異物や塗料、溶接の焼けを除去することが出来ます。薬剤処理や炭化処理ですと時間がかかってしまいますが、ショットブラストはワークに研磨材を当てるだけなので短時間で簡単に出来ます。
- 対象物の表面構造を改質する
- 金属は表面を叩くことによって固くなります。
自動車やバイクには必ずサスペンションと呼ばれるバネ状の金属が搭載されています。このサスペンションは様々な衝撃を吸収するバネとしての柔軟性は必要ですが、曲がったり折れたりしないように、ある程度の強度が必要になります。そこでショットブラストによって様々な粒子を投射することで、その素材の表面の性質を変え、素材の強度を上げることが可能になります。刀鍛冶が刀を叩いて強度を上げているのと同じ原理です。